鏡の国のバカ

しったことか

「文化の深淵としての宗教」完読

宗教を媒介にした近代哲学のガイドのような本でありました。
色々な哲学者や神学者が出てくるのだが、人によって宗教に求めるものはバラバラ、というか両極端だなあ、と思った。
内容や主張が多岐に渡るため、下手に引用するのも憚られるので、ひとつだけにしておく。

「神は人間が究極的に関わるものを表す名称である。このことは、まず神と呼ばれる存在があり、次に人間がこの神に対して究極的に関わるべきであるとの要求を意味しない。それは、何ごとでも人がそれに究極的に関わるならば、それがその人にとって神となることを意味し、また逆に、人間は彼にとって神であるものについてのみ、究極的に関わりうることを意味する」(パウル・ティリッヒ

教科書的と言うほど網羅的・系譜的でなく、論争的と言うには作者の意見がなく、思索者の紹介と言うには掘り下げが足りないという按配で、いささか読後の据わりが悪い。とはいえ勉強になった。