特にありません

そんなの知らないよ

2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「理性の限界」を読む

「アローの不可能性定理」「ゲーデルの不完全性定理」「二重スリット実験」 これらの言葉にピンとこない人向けの本。わかりやすい。 個人的には精妙精緻な論理的事実(そのもの)にはあまり興味がないので、民意を完全に政治に反映するのは不可能であるとか…

このごろ世間にはやるもの

リビアの動乱に対する日本のメディアの反応が鈍い、との発言をネット上でよく目にする。 まぁ単に経済的利害に乏しいとか、地理的に遠いとか日本ができることがないから、とか理由はいろいろ考えられるが 隣の他人に対する興味もない人間に、普段ニュースで…

昨日のサンデルが出てたTV番組を見て思ったこと。 まず、エンタメの場で哲学の議論をするのは無謀だということ。 たけしが一度ジョーカー的な役割を引き受けようとしたが、サンデルの「本気で言ってるんですか?」の一言で終わってしまった。サンデルも議論…

「けいおん」は日常と言えるか?

「文化の深淵としての宗教」紹介ページより 宗教的体験(宗教的作用)を、こうした文化という日常的なものの虚無性の体験の根底に開く「無の深淵」として捉える 読んでいないので実際どんな主張をしているのか不明だが、日常にこそ祈りが潜んでいる、という…

集団的意思決定の困難さとか

境界の確定の難しさについて書いたが、これはなにも脳内委員会で予め幅のある結論を出しておくタイプの人間に限った話ではなく、矮小化するのはフェアでないわな。実際的な結論を出そうと思えば、誰でもぶち当たる壁だ。宗教票を多く集めたブッシュにしても…

「予定不調和」を読む

先端科学にまつわる倫理のお話。イントロだけでできたような本だが、一般人にそれ以上の知識が必要かといえば、疑問ではある。 支配とか統制の形が変わってきた、と言われて久しいが、相変わらず対人関係による、直接的な干渉にのみ反応しやすい世の中っての…

オン・ザ・なんとか

われわれの中にある「相撲的なるもの」 このひとは中間派だなあ。中間派が意見を通すには慎重さと文才が必要だってことがよくわかる。境界線上で綱渡りしてるようなものだから、どちらにズレても攻撃をくらう。境界を設定するにあたって、主に美意識とか伝統…

「完全な人間を目指さなくてもよい理由」を読む

サンデルも文句をつけたという、いわくつきの邦題。原著タイトルは"The Case Against Perfection"である。生命倫理に関する本だ。「生の被贈与性」いわば“等しく不確定であるという公正性”を受け入れろ、と。 「この世」というゲームに参加したからには、で…

作家主義と作品主義、というふたつの立場がある。 誰かがなした犯罪の原因を、主に環境から見る考え方と、個人の性質に帰する考え方がある。個人をすべての大元と考える立場から見れば、作家主義と性質主義(?)は同様のスタンスである。 周辺状況をなるた…

「愛情ホルモン」オキシトシンのダークサイド « WIRED.jp 乱暴に言えば、博愛と情愛は両立しがたい、という記事。 そういう傾向はたしかにあるように思うね。